満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第25章 前世から※【宇髄天元】
「ーーーおい!?波奈?!」
追いかけようと玄関を出ようとするが、自分は下着一枚である。
慌ててハーフパンツとTシャツを着てドアを開け飛び出すが、波奈の姿はもうない。
何度も何度も波奈の携帯に連絡するが、全く出ずに、終いには電源を切られた。
当たりをうろついてコンビニやスーパーなど探すが、波奈の行きそうな場所は思いつかない。
あいつの家はもうないはずだ…。
焦る気持ちが渦巻く。
ドクドクと心臓が鳴る。
1時間探し回って、諦めてマンションに戻った。
微かに期待したが、部屋の中は誰もいない。
ーーー俺のせいだ。
傷つけてしまった。
今日は記念日で、夕飯を一緒に食べようと思っていたのに。
頭をかかえて自責の念に苛まれ、しばらく部屋の中で立ち尽くしたまま、呆然としていた。