満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第25章 前世から※【宇髄天元】
出て行こう。もうここにはいられない。
耐えられない。もう無理だ。
ハラハラとこぼれ落ちる涙を拭いながら、大きい鞄に荷物を詰め込んだ。着替えは最低限あればいい。早くここを出ていきたい。
もう宇髄さんの顔を見れない。見たくない。辛い。
クローゼットから服を適当にとりだしていると、
クローゼットの奥からピンク色の紙袋が転がっている。
少し埃がついたそれはどう見ても女の子が持つようなもので、わたしのものではない。嫌な予感がして、中身を見る。
「…」
涙も止まってしまった。
「…さいてい」
最低。
必要最低限の荷物をまとめて、玄関へと急いだ。