満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第25章 前世から※【宇髄天元】
宇髄さんが起きないようにそっとベッドを出る。
昨日のまんまの裸の自分に赤面しつつ、転がってる自分の下着に手をかけて浴室へ急いだ。
シャワーを浴びてさっぱりとしたところで、朝ごはんの支度にとりかかった。
玉子焼きと焼き魚、お味噌汁にお漬物。
いつもと変わらない朝ごはんの支度をたんたんとこなして、同時にお弁当も同時進行で作っていく。
一緒に暮らすまで、宇髄さんの食生活はテキトーで、朝はコーヒーとかプロテインのみ、昼は購買でテキトーに、そして夜もコンビニや外食で、このマンションに引っ越してきたときには調理器具や食材がほとんどないことに驚いた。
料理をするのは手慣れていたし、節約のためと、そして宇髄さんの健康を気遣い、できる時には自炊して仕事場にお弁当を持たせている。
夏場になってきているから、火を通したおかずを、しっかり冷ますように保冷剤の準備をしていると、ガチャ、と寝室のドアが開けられた。
「宇髄さん、おはようございます」
「……ん、はよ」
出てきた彼はまだぼんやりとしている。
低血圧なのか?寝起きが少し悪くいつもぼんやりとしている宇髄さんが、とても可愛いことは、わたしだけの秘密だ。
「今日は学校のほうですよね?お弁当持って行ってくださいね!
あとわたし1限目から授業なのでもうすぐ出ます!」
「……おー…」
あ、これ聞いてないやつだ、宇髄さんが完璧に起きたらもう一度伝えなくちゃな、と、洗面所へ消えていく宇髄さんを見つめ、クスッと笑ってしまった。