満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第25章 前世から※【宇髄天元】
身体を重ね合ったのは、一緒に暮らしだしてから自然と。
初めは手が触れることすら心臓がまろび出そうだった。
前世では上官である雲の上の存在のような人に、
そして現世では、教え導かれる存在である師の宇髄先生に、触れられるなんてもう夢みたいに信じられなくて、。
嬉しいよりも緊張と羞恥で、いっぱいいっぱいだった。
そんなわたしを、呆れられながらも根気よく、歩調を合わせるかのように付き合ってくれたのだ。
ようやくここまできたというのに。
最後の最後のステップに、宇髄さんの手は、届かない。
わたしとはできないのだろうか。
そんな考えにいきつく。
最初の夜に、宇髄さんはわたしの中へと挿入しようと試みたが、
その痛さと恥ずかしさでわたしは涙してしまって、…
宇髄さんは早々と先しか挿入していないところ引っこ抜いて、
結局のところ、できなかった。
不甲斐ない自分のせいだ。
…きっと宇髄さんも、面倒なわたしの身体に愛想をつかしてしまっているのではないか…。
少しの焦りと不安が胸をつく。
布団に潜り込んだまま、胸を締め付ける痛みに、じっと耐えた。
存外、先程の行為の疲労感もあったのか、瞼は自然と落ちた。