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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第24章 彼の欲しいものは※【宇髄天元】


彼になら、なんだってしてあげたいし、あげれるものなら全てあげたい。できる限りそうしたい。
こんな手ひどく抱かれても、朝になればたぶん許してしまうのだ。
わたしはたぶん彼に甘い…。

「うず、…っさん、…ん、あっ、…っす、すき…っ」

「ーーーうん、っ、おれも」

だいすき。とつぶやき、激しく律動しながらも、宇髄さんの手のひらがわたしの頬を包み、優しくキスを送った。




ーーーーーー




カーテンから差し込む朝日に瞼を撫でられてゆっくり目を覚ます。

「ーーーひぇっ、」

目の前には恐ろしく顔の整った大人の男の人がスースー静かな寝息をたてている。思わず小さく悲鳴を上げた。逞しい腕が後頭部を支えており、一晩中腕枕をしてくれていたのだと気づいて申し訳ない気持ちになった。

昨日の、眠っている彼の誕生日の夜。
あれから何度も激しく求められて後半はあまり覚えてはいない。
しかしベッドサイドにはクタッと横たわる宇髄さんのパーカーと、カピカピになった筆が転がっていて、それでものすごく責められたことはしっかり覚えていて、もうなんだか居た堪れない気持ちで頬が熱くなった。
丸裸な自分が急に恥ずかしくなって、キョロキョロとベッドを見渡した。

「…波奈…これ探してる?…」

「えっ!あ、っ!」

むく…と起き上がった彼はまだ眠そうだ。
彼の手に握られているのは昨日身につけていたピンクの紐パンである。

「う、うずいさん…っちょ、返してください」

頭上にそれをヒラヒラと揺さぶられて、焦る波奈を見る目は至極楽しそうだ。意地悪だ。

「あーー可愛かったなあ、それ着てる波奈は」

「き、きのうは誕生日だから着たんですからね、もう着ません!」

「ふうん?」

必死に下着を宇髄から奪い取り、布団の中でそれを身につけた。

「…んじゃオナニーも昨日は特別?」

「あっ…当たり前ですもう絶対しません…っ!」

あけすけにそう言った単語を、使わないで欲しい。
恥ずかし気もなく言う宇髄さんの言葉に、動揺が隠せない。

「ざーんねん。かわいかったのに」

くくっと笑う宇髄さん。
あ、これ絶対今度もねだられるやつだ…。

波奈は確信してしまった。




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