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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第3章 嫉妬の先に※《煉獄杏寿郎》




行きつけの甘味処でお団子を杏寿郎と並んでもぐもぐ食べていると、後ろからぬっと宇髄が声をかけてきた。

「よーよー遊郭で派手に怪我したんだって煉獄?」


「ふじゅひはん、ほんひひは!(宇髄さん、こんにちは!)」

「ふふい、へははらはほほひゃいほ!(宇髄、怪我ならたいしたことないぞ!)」

「煉獄も波奈も食べてから喋れ!」

呆れる宇髄を気にせず、杏寿郎はお団子をもぐもぐとしながら、怪我をした腕を宇髄にずいっと見せる。


「お前鬼は下級だったんだろー?
遊廓の色気にやられたかー?」

「む!…ごく!…っそんなわけないだろう!」

杏寿郎の肩に手を回して揶揄う様にいう宇髄に、杏寿郎はお団子をごくんと飲み込んで答える。

「遊郭に張り切って行くものだから波奈がもういらぬ心配してたぞーー」

「んんっ、ごほ、ん!う、うずいさんっ」

「ん?いらぬ心配とは?」

急に宇髄による波奈の暴露話をされ、
慌てふためく波奈であったが、いまいちピンと来てない様子の杏寿郎であった。
杏寿郎ははて?と言いながら、波奈の赤く慌てふためいている様子と、宇髄のにやにやしてる顔を眺めていた。


「れ、れんごく杏寿郎さんですか?!」


いきなり名前を呼ばれて振り返ると、そこには若いーーと言っても杏寿郎より少し年上だろうかーーー女の人が立っていた。

「ああ!煉獄杏寿郎だが!君は?」

横にいる波奈と宇髄もその女の人をじっと見つめた。

「お、お会いして、お礼を言いたかったですーーー!」

その女の人は泣き出しそうな顔で、杏寿郎の手を握った。

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