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満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】

第22章 青い春の彼女※【宇髄天元】


「宇髄さんもお茶飲む?」

「おー、さんきゅ。

ーーーって、なんつーカッコしてんだ、」

キーボードに置いてた手元はそのままに、チラッと波奈を見ると、波奈のその姿を二度見してしまった。
ガツンと頭を殴られたような衝撃だった。
ビクッと身体が柄にもなく揺れてしまった。

「…あ、これ、汚れても良い服がこれしかなくてですね…
へへ、懐かしいでしょ」

目を見開き驚く俺に気づいた波奈は、少し照れながらへらりと笑う。

日焼け対策だろう薄手の長袖パーカーを脱いだ波奈の左胸元には、「3年3組 沢田波奈」と言う文字が書かれており、
丸襟の縁と、袖の縁は紺色で、白い柔らかな布のそれは、正真正銘、うちの学校の体操服であった。つまりは卒業生である波奈が、在学中に使用していたものである。
なぜ気づかなかったのか、紺色の膝が隠れそうな丈のハーフパンツも我が校の体操服であった。

「…」

「…宇髄さん?」

黙って固まっている俺に、波奈は麦茶の入ったグラスを差し出している。そのままそれを受け取って、ごくりと飲みながら波奈を見据えた。

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