満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第20章 宇髄先生とわたし ー告白と相思ー後編
ピコンと鳴った携帯を見ると、生徒会長からで
『体調大丈夫?こちらのことは気にしないでゆっくり休んでね』
とメッセージが入っていて、画像も送られていて、
楽しそうに熱唱しているまきおさんと須磨さんが映っていた。
今の今まで生徒会長のことを忘れてたけど、楽しそうでよかった、と波奈は安堵した。
家に着いてから、宇髄先生のLINEにメッセージを送ろうと思ったけど、なんて送ったらいいか分からず、もんもんと考えていたところ、宇髄先生からメッセージが来た。
胸がどきっとして開くと、
『家着いた?』
とだけだった。
…心配してるじゃん、思いっきり!と先程ガキじゃねんだから1人で帰れと言い放った先生からこんなメッセージが来たことに、波奈は嬉しさでにやにやしてしまう。
『つきました!
今日はありがとうございました。
卒業まで待っててね』
と悩みながらもえいっと送ったら、それはすぐに既読がついた。
返事を待ったけど来ず、夜に
ぐっと親指を立てたスタンプだけ届く。
え?これだけ?と思ったけど、うんまあ、いいか。
先生の気持ちが知れた。
前世と変わらず好きでいてくれた。
卒業後に付き合う約束をしてくれた。
LINEの返信が冷たいと思っても、それ以上の幸福な奇跡のような出来事に、波奈はわかりやすいほど浮かれた。