満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第20章 宇髄先生とわたし ー告白と相思ー後編
「ーーーうん、波奈の話はわかった」
放課後。教室。
窓からはもう夕日の赤い色が教室を赤く染め上げていた。
ぐすんぐすんと、時折泣きながら、波奈が精一杯に今置かれていることを話す。
それを聞く俺と、善逸と、伊之助。
「つ、つまり、波奈ちゃんは宇髄先生のことが好きで告白して、生徒だからって振られたってこと?…だよね?」
善逸がまとめる。
「ま、オッサンも先生で、お前は生徒なのは変わんねーから仕方ねーんじゃね?」
いきなり辛辣な言葉を浴びせる伊之助。
その言葉に俺と善逸は慌てて 伊之助!と咎めた。
波奈は伊之助の言葉を聞いて ふぇえ とまた泣き出す始末である。
「いや、おれ、レンアイのことはわからないけど、」
恋愛のことがわからないのは、ここにいる4人は同じだ。
「前世も宇髄さんと波奈は恋仲だってことは、お互い信頼とか好意とか…その、甘い匂いがしたから、なんとなく分かってたけどさ、
今も、宇髄先生から波奈にかけて匂ってくる香りは、やっぱり優しくて特別なものだと思ってたからさ」
だから宇髄先生が波奈を振ったなんて、ちょっと信じられない。腑に落ちないというか。
レンアイのことはよくわからないけど…
「ていうかさっ!あの宇髄さんがだよ?!派手好きの!
芸術は爆発だー!って言っちゃうような人がさ!
今更生徒だからとか先生からだとかいう世間体で波奈を振るかな?!どーみてもあの人波奈に特別だっていう音だしてるでしょ!いやわかんないけど!」
同じくレンアイのことはわからない善逸。
「前世では嫁3人よ?!3人もいたのにさ!波奈にも手つけちゃってさ!」
手をつける、のところで波奈は赤面する。