満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第16章 理性と欲情の狭間で※【宇髄天元】
「音柱様!目覚めましたか?」
「ーーーうおお?!!」
ドアを開けると目の前に、
朝食をお盆に乗せた波奈がにこにこと立っていた。
宇髄はいきなりの波奈の登場に、心底動揺し、バクバクと心臓が鼓動した。
カっと顔を赤らめてしまう。
が、しかし。
「お身体は大丈夫でしょうか?朝ごはんは食べれますか…?」
昨日のことは一体なんだったのかーー
と言うほど、波奈はとても普通で普段通りで話しかける。
それには宇髄はガクッと拍子抜けしてしまった。
「おまえこそ、大丈夫なのかよ…?」
ドキドキしながら問うと、波奈はきょとんとした目で宇髄を見つめた。
「昨夜は助けていただいたそうで…っ!
本当にありがとうございます…っ!
鬼に出会ってから気を失ってしまって、気づいたら蝶屋敷で、
音柱様が蝶屋敷まで運んでくださったとしのぶ様から聞いて…」
「あ、…そうね、うん。まあ気にすんなよ」