満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第16章 理性と欲情の狭間で※【宇髄天元】
「宇髄さん、波奈を危ないところ助けていただきありがとうございます」
「いや。まだ血鬼術が解けたかわかんねえからよく見といてくれ…」
波奈を自室の布団へと降ろした。
胡蝶しのぶはすやすやと寝ている波奈の体温や脈拍を測り、外傷などないか診察している。
「宇髄さんは大丈夫ですか?だいぶお疲れのようですが」
聴診器を外し、首にかけた胡蝶は心配そうに宇髄を見つめた。
「あぁ。ぐったりだわ」
「宇髄さんも今日は念のためこちらで休んでくださいね」
「そりゃどーも」
宇髄はハアとため息を吐き、波奈の部屋を出ていった。
胡蝶は、あの宇髄天元が、あのようにぐったりと疲れている様を珍しく思った。同時に心配になり、こちらで休むようにしたのだった。
しかし、どちらも命に別状はなく、帰ってきてくれたことに、心底安心した。