満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第16章 理性と欲情の狭間で※【宇髄天元】
ーーーってだめだ、こいつは嫁入り前の小娘だぞ。
しかもまだ15の。
あらゆる葛藤がぐるぐると目まぐるしく宇髄を襲う。
「…おねが、します…っ」
波奈の、白の白衣のワンピースの奥から、くちゅんといやらしい水音が流れるのが聞こえる。
なぜ、俺はこんなに耳が良いのか、
このときだけは自分の能力を恨んでしまう。
…ただ、このような波奈の苦しさを、早く解放してやりたいとも思うのだ。溜まった熱を、発散させられれば、少しは楽になるだろう…。
これは苦しんでいる部下を救うため。
悪魔でも上官としての責務。
「……わーったよ。なんとかしてやるから…っ」
とりあえず、藤の家紋の家…っと歩みを進めようとした。
ーが。
「…っま、まてないです、…」
「…まてないって、」
ここですんの?と
宇髄は動揺して波奈を見つめると、
コクコクコクと何度も頷く波奈。
「…」
宇髄は波奈を横抱きに抱いたまま、ゆっくりと腰を降ろした。