満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第16章 理性と欲情の狭間で※【宇髄天元】
「…お、おとばしらさま…った、たすけて…っ」
ギュッと胸の服を掴まれた。
た、たすけて…?!
宇髄は波奈の事情がわかり、自分の顔がカっと熱くなるのを感じた。
「…お、まえ、たすけるったって…」
どうすりゃいいんだ。
ごく、と唾を飲み込んでしまった。
波奈は全身を宇髄に預けて、ぎゅっと宇髄の腕を掴んでいる。
ハッハッと息苦しそうな呼吸は治らず、
それどころかどんどん苦しくなっているようだ。
それから波奈は、自分の両膝を擦り合わせ、
足をもじ…と動かしている。
宇髄はそんな波奈の、
見てはいけないものを見てしまった気がして、波奈の身体から慌てて目を逸らした。
…まずい。
この状況は非常にまずい。
「お、おとばしらさまぁ…っ」
ハアっと息を吐いて潤う目で見つめられれば、
宇髄はガタガタと理性が崩れていくのを感じた。