満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第2章 傷を癒す※《煉獄杏寿郎》
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朝ご飯の片付けが終われば洗濯。
いつもなら素早く終わらす波奈であるが、動くたびに悲鳴をあげる腰と脚全体により、いつもより時間がかかってしまっていた。
ようやく洗濯がすべて終わり息をついていたところ、
「ごめんくださーい」
と玄関の方から声が聞こえた。
「胡蝶さん!!」
庭から玄関に出ると、戸の前には胡蝶しのぶが立っていた。
胡蝶しのぶとは杏寿郎を通して知り合い、杏寿郎が怪我をしたときに蝶屋敷にて大変お世話になった。
しのぶは波奈にとってお姉さんみたいな存在であった。
「お久しぶりです、波奈ちゃん」
しのぶは波奈ににこっと笑いながら声をかけた。
「杏寿郎さんに御用でしょうか?あいにく今出かけていまして…」
「いえ、煉獄さんではなく、あなたに用事です。波奈ちゃん」
「わたし…ですか?」
きょとんとした顔で、しのぶの方を見つめた。