満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第15章 合間のいたずら※《宇髄天元》
夜がふけ、波奈は夕食の片付けを手伝ったり、療養者のご飯を運んだりと忙しく働いたが、ようやく一息ついた。
誰もいない病室で、シーツを直しているときだった。
「波奈、いる?」
と宇髄が部屋に入ってきた。
左腕の包帯が、ベロンと外れたまま。
「稽古で動いて外れた。すまねーけどなおしてくんない?」
「宇髄さん!すぐ直しますね、座ってください」
宇髄は机のそばの、丸い椅子に腰を下ろした。
波奈は過去に大怪我をした宇髄の左腕に、綺麗に包帯を巻いていく。それはとても滑らかな動きで、宇髄はいつも見惚れるほどだった。
「…はい!できました」
波奈は包帯を優しく撫でて、宇髄に笑いかけた。
「…どーも」
宇髄は椅子から立ち上がった。
波奈は、宇髄が持っている竹刀をチラッと見た。