満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第14章 天元様は呼ばれたい※《宇髄天元》
「…ちょっと待て波奈」
「うわっ!なんですか?宇髄さん」
宇髄は波奈の肩をグインと持ち、こちらを向かせた。
宇髄の低く怒ったような声に、波奈はびくっとしたような顔をした。
「…今お前何つった」
「?いってらっしゃいませ…?」
「の前」
「…?しのぶさんなら診察室に…」
「ちげーよ!煉獄のこと名前で」
『杏寿郎さん』
波奈のその響きで、宇髄はくらっと目眩がしそうになる。
「あっ…」
ようやく宇髄の怒っている理由がわかった波奈は、サっと顔色を変えた。まずい。
「う、宇髄さん、ちょっと落ち着いてくださ…」
「落ち着いてられるか!」
宇髄は子どものようにキーっと怒ってる。