満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第10章 ふたりの朝日※《宇髄天元》
「う…宇髄さん…っこれとこれも頼んで良いですか?!」
「おーおー!ド派手に全部頼め!ド派手に食え!」
波奈は珍しい甘味処の品書きを見つめ、目をキラキラとさせている。それを宇髄は楽しそうにハハハ!と笑った。
並べられた彩色豊かな珍しいデザートを前に、波奈は幸せそうに頬張る。
「うまいか?」
「ふまいでひゅ!」
「そりゃよかった!」
宇髄は頬づえをつきながら見守った。
波奈との少し遠出のおでかけは、
最初こそ緊張でかちこちだった波奈は、紅葉の絶景や美味しいご飯や甘味に心を奪われたようで、すぐにいつも通りを取り戻した。
宇髄はいろんなところに連れ回そうかといろいろと目論んでたのが、波奈は次はあっち次はこっちとぐいぐいと宇髄を引っ張り心から楽しそうである。
いつもは淡々と業務を的確にこなす大人びた波奈だが、今日は年相応の子どものような波奈を見て、宇髄は、
派手に可愛すぎる…!と始終心がきゅんと締め付けられたのだった。