満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第9章 雨音と君の音《宇髄天元》
「デンレーーーデンレーーー」
コンコンコンコンと窓を叩く音が聞こえた。
宇髄は波奈の帯を持ちながらピタっと動きを止めた。
スクっと立ち上がり窓をガラっと開けると、
宇髄の鴉が部屋にバサバサと入ってきて
「デンレーーー南南東ニーー鬼出現ーー!」
と言いながら飛び回る。
宇髄はバサっと着流しを脱ぐ。
「ーー?!」
波奈は裸になる宇髄から慌てて目を逸らした。
藤の家紋のお屋敷の家主は、丁寧に畳んだ宇髄の隊服を持ち、頭を下げている。
いつのまに入ってきたのだろうか?