満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第9章 雨音と君の音《宇髄天元》
「…波奈」
宇髄はゆらりと波奈の顔に近づく。
鼻が触れるか触れないかの距離に近づくと、波奈はボッと耳まで赤くなった。
…宇髄としては、恋仲になってすぐの、まだ全く慣れない波奈に、今日は何もしないつもりだったのだが、つい
先を急いでしまう。
波奈を目の前にすると、その可愛さと初さに、どうも気が焦ってしまう。
これは俺のものだと、性急に手を出したくなる。
「…う、宇髄さん…なにを…」
「何って。口吸いだよ」
真っ赤に固まる波奈を見て、つい虐めたくなるような、子どものような気持ちが宇髄を取り巻く。
「波奈。口開けて」
「…えっ、口吸いは口を開けるんですかっ…」
「そうだよ、知らねーの?」
???と疑問を飛び交う波奈をじっと見据えると、
波奈はその目に囚われたように、グッと覚悟を決めて、
目を閉じて小さく口を開けた。
「っ…」
宇髄は半分冗談で言ったことを間に受ける波奈に、
心の中で小さく笑い、
真っ赤な顔で口を開けて待つ波奈に
グングンと情欲が上昇する。