満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第9章 雨音と君の音《宇髄天元》
雨の音に混じって、波奈から嬉しさの音が小さく聴こえてくる。
嬉しさと、緊張と、愛しく思う音。
波奈から聴こえてくる音は小さいが、ずっと聴いていたくなるような音。
「俺に会えて良かったなあ波奈?」
ククっと揶揄うように笑いかけると、
「き、きかないでください!」
と波奈は真っ赤になって、風呂敷で顔を覆った。
波奈から聴こえてくる音は、いつも俺のことを想う気持ちで、ついつい耳を澄ましてしまう。そして調子に乗ってしまう。