満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第8章 小さな箱の中で《宇髄天元》
宇髄はそれをいいことに、ほっぺにも軽く口付けをしようかと、
ぐいっと波奈を引き寄せ、唇をほっぺに近づける。
「ーーーー何してるんですか?」
冷ややかな声が頭上から聞こえた。
いきなり辺りは眩しくなり、
窮屈な箱に入っていた空間が解放される。
パッと上を向くと、朝日に照らされた胡蝶しのぶが宇髄を見下ろすように立ったいた。
「げっ…胡蝶」
「ちょっと宇髄さん、うちの波奈に何をしたのかゆっくりとお話しできますか?それによってはあなたをすぐ処分しないといけません」
刀をグッと喉元に近づけられる。
胡蝶しのぶは真っ黒い笑顔を見せながら、本気で怒っているようだ。
宇髄は背中がヒュっとして、波奈の背中に回してる手をあわてて挙げた。
波奈はその騒ぎがあるにもかかわらず、
未だに宇髄に身を任せて気持ちよさそうに眠っていた。