満月の夜に【鬼滅の刃 煉獄杏寿郎 宇髄天元 R18】
第1章 おかえりなさい※《煉獄杏寿郎》
「ちょっと待ってください」
「む?どうした」
波奈は杏寿郎の手をガシっとつかむと、杏寿郎は不思議そうになこの顔を覗き込んだ。
「杏寿郎さん、何回でもしたいとおっしゃいましたが今まで1回では物足りなかったということですか?今まで我慢していたんですか?不満だったってことですか?」
「ちょっちょっとまて!断じてちがうぞ!」
泣き出しそうな波奈に、慌てふためいた。
「何回でもしたいというのは本当だが、不満なわけではない。波奈を抱いているとそれはもう十分満たされる。それは決して回数ではない」
「・・・」
「ん?わかっていなかったのか?」
杏寿郎は波奈の身体をしっかりと抱きしめた。
「…ごめんなさい・・わたし、杏寿郎さんに我慢させてたのかなと思うと不安になっちゃって・・」
「いや!俺が言葉足らずだった!この話はもうお終いだ」
よく考えてみればそうだった。
回数や、頻度ではなく、いつも彼は真剣にわたしを想って抱いてくれた。そんな当たり前のことを抜けてしまうなんて激しく自分を恥じた。
杏寿郎は波奈の不安をすぐに一掃してしまう。男らしくていつもかっこいい。なんて素敵な人なんだろう。