第5章 悪い癖。
「凛、すっげえ…心臓の音。」
耳元で、浩二君の声が響く。
「…何?緊張してんの?」
そう言って、クスッと笑った。
「…浩二君。…何で、私達…
こんな事になってんの?」
私は、とにかく、息をし…ひとつひとつ
状況を把握していくしか出来なかった。
許容範囲はとっくに超えていますので…。
「ん?凛が、女の子みたいに可愛い反応するし、
か弱い女の子みたいにお化けが怖いとか言うし…?」
こんなに優しい浩二君の声が
私に向けられてるやなんて…。
これって、告白のタイミングよね…?
「…浩二君。…浩二君、あのね…。」
浩二君の胸に顔をうずめたまま、
気持ちを伝えようとした、その瞬間…。
「凛…お前…。ええ匂い…。」
そう言いながら、浩二君は、
私の耳たぶを…甘噛みした。
ゾクゾクして…体の力が抜けてしまって
足から一気に崩れ落ちた…。
もう…限界です。