第4章 おでこに…。
「…ふ~ん。おったんや。彼氏。」
あれ?…何?何?
その反応…気になる?
気にしてくれてんの?
なんか…ドキドキしてきたんやけど。
そんな事を考えてた私に…。
「…お前でも。」
そう言って、またも意地悪そうに
ククッと笑った。
…そうよね…そうゆう人やったわ。
「…浩二君は…いっつも女の子に
囲まれてるけど…彼女作れへんの?」
どさくさに紛れて、一番聞きたかった事を
聞いてみた。
「ん~…その言い方…お前、今俺に
彼女おらへんと思ってるん?」
……えっ??
「お前、俺がフリーやと思ってるんか?」
………まさか!?
「か…彼女…おるん?」
震える声を抑えるのが精一杯だった。
「気になる?」
そう言いながら…浩二君は
私の目の前まで歩いてきた。
「…おるん?…彼女。」
目の前の浩二君にしか聞こえない程の
小さな声しか出ない…。
一瞬の沈黙…。
「プッハハハ。おらんで。…今はな。」
笑いながら、私の頭を小突いた。
「ほ!!ほんまに?」
…ヤバイ。
嬉しくて、大きな声が出た!!
きっと、すごく…すご~く…
嬉しかったのが顔に出ていたのかもしれない…。
いや…完璧出てました。
「凛。…お前…。」
…!!!
「可愛い反応。」
そう言いながら、私のおでこにキスをした。