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夢繰り屋 凛 第七章 『前編』

第4章 おでこに…。


「…ふ~ん。おったんや。彼氏。」

あれ?…何?何?
その反応…気になる?
気にしてくれてんの?

なんか…ドキドキしてきたんやけど。
そんな事を考えてた私に…。

「…お前でも。」

そう言って、またも意地悪そうに
ククッと笑った。

…そうよね…そうゆう人やったわ。

「…浩二君は…いっつも女の子に
 囲まれてるけど…彼女作れへんの?」

どさくさに紛れて、一番聞きたかった事を
聞いてみた。

「ん~…その言い方…お前、今俺に
 彼女おらへんと思ってるん?」

……えっ??

「お前、俺がフリーやと思ってるんか?」

………まさか!?

「か…彼女…おるん?」

震える声を抑えるのが精一杯だった。

「気になる?」

そう言いながら…浩二君は
私の目の前まで歩いてきた。

「…おるん?…彼女。」

目の前の浩二君にしか聞こえない程の
小さな声しか出ない…。

一瞬の沈黙…。

「プッハハハ。おらんで。…今はな。」

笑いながら、私の頭を小突いた。

「ほ!!ほんまに?」

…ヤバイ。
嬉しくて、大きな声が出た!!

きっと、すごく…すご~く…
嬉しかったのが顔に出ていたのかもしれない…。
いや…完璧出てました。

「凛。…お前…。」

…!!!

「可愛い反応。」

そう言いながら、私のおでこにキスをした。


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