第3章 元彼。
浩二君は、お腹痛いと笑いながら、
いつもの窓際の机にもたれかかった。
「ほんで、怖いのに何でバイオハザード
やってんねん。お前は…アハハ。」
「私が出来る訳ないでしょが!!
怖すぎて、先に進まれへんのに!!」
ほら!!
お化け怖いなんか、絶対笑われると思ってたわ!!
「はぁ?ほんなら、誰がやってたん?」
半笑い状態の浩二君…。
もう笑っとき…と諦めて、
私は、帰り支度をしながら、
「元彼が、バイオハザードやってたんやもん。
雨の日とか、外行かれへんかった時に
彼の部屋でゲームしたりして過ごしてたから。」
…口にしたら、ちょっと元彼の事を
思い出していた。
そういや、結構ゲーマーやったよなぁ。
「元彼は、ゲーム上手やったねん。
私は、あの画面の動きについていかれへんくて、
自分がどこ向いてるんか分からんくなんねん。」
「ゾンビが来てるのは見えてるんやけど、
パニックで、コントローラーいじってる内に
ゾンビを見失って、いつの間にかやられてるって
パターン。」
そうそう、ほんまに笑ってしまうくらいの
ゲーム音痴の私。
フフッ…と思いだし笑いをしていた。