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【東リベR18】〜actress 梵天〜

第3章 What's Happening⁉︎



「…ん」

気がつくと私は眠っていた。
隣にはマイキーが静かに寝息を立てている
大人二人が横になるには狭くて居心地が悪いソファーの上
それでもマイキーから伝わる体温が気持ち良くて、こうして二人毛布に包まって寄り添い合うと期待してしまう。

あの頃に戻れるんじゃないか?って。

私は世界一惨めで幸せな女だ。

マイキーがいないと生きて逝けないのだから。


「マイキー…」

呟く声が聞こえたのか、ゆっくりと微睡む目蓋を開けていく

そのまま起き上がるとマイキーはソファーに座り直した。

私も起き上がり隣に腰掛けるとマイキーは誰かに電話をかける
来い、と一言告げると適当にスマホをテーブルに投げた。

そういえば私のスマホは…??
蘭さんに鞄を返して貰ってない…そんな事を思い出していた。


「」

「ん…?」

「昔の事は忘れろ、もう二度と思い出すな」

視線を合わせる事無く口から出た言葉に私は酷く傷付いた。

淡い期待は見事に消えていく。


コンコンッ


扉がノックされると私に銃口を突きつけた男が入ってきた。
…嫌だな、

その男は私と目を合わす事無くマイキーを真っ直ぐに見据えた。

「三途」

「…うっす」

「を用意した部屋に案内しろ、それから絶対に殺すな。
何があってもだ」

不服そうに三途と呼ばれた男はため息を付いた、チラりと見た私と目が合うと
見てんじゃねーよと言わんばかりの、まつ毛でたっぷりと覆われた鋭い眼光を向けてきた。
怖すぎる…

「梵天の歯車になる女だ。俺が決めた」

「…後で説明して下さいよ。俺は納得できないんで。」

マイキーから行け、と短く言われた私は立ち上がり三途さんに付いて行く

また銃口を向けられたら、腕をへし折る勢いで掴まれたら怖い。
私は無言で三途さんとエレベーターに乗り込むと、不機嫌な声が降ってきた。

「俺は認めねーからな、少しでも怪しい動きをしたらテメェを殺す」

「ッ……はい」

さっきマイキーから言われた話を聞いてなかったのか…
それともこの男はマイキーより上の立場なのか…
わからない、だけど私はこの先この男によってたくさんの悩みを抱える事になる。それだけは間違いないと思った。





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