第2章 Welcome to a new world
「ん…はぁ…マイっ…きー」
蘭さんから貰ったPRADAのワンピースは腰の辺りでくしゃくしゃになって溜まっていた。
マイキーの髪に優しく指を滑らせる。
背中に腕が周り、ブラのホックが外されると腕からすり抜け落ちた。
「っ…はっ…んん」
唇はくっ付いたり離れたりを繰り返して、片手で腰を抱き寄せながら胸を撫でるマイキーの手は優しくて
私は腰を掴む腕を握ると革張りのソファーにゆっくりと仰向けになった。
それを合図にマイキーは私の片脚をソファーに上げると履いていたパンプスが脱げて床に落ちた。
私の脚の間にマイキーが片膝を付き、覆い被さる。
私を見下ろすその表情にはあの頃の明るさは無く、頬を両手で包むと親指で目尻を撫でた。
フッ…と切なくマイキーの口元が緩む。
「眠れないの…?」
「…そうだな」
頂点に立った時、迎えにくる。
昔の置き手紙が浮かんだ。
マイキーはあの頃と比べて酷く疲れている、貴方がいるその頂点はあの頃と違うと思う
廊下で見た背後姿はニュースで観たその姿だった。
反社会組織梵天のトップ。
いつから夢が変わってしまったの…?
ゆっくりと顔が近づくとマイキーの髪が頬を擽る
目を閉じるともう一度唇が触れ合う
ちゅ…と音を立てて離れるとマイキーはリキッドファンデがたっぷり塗られた私の首筋をぐっと親指で拭った
あ…
蘭さんに付けられたキスマークが…
「痛っ!!…うっ…く…」
露になったのは明確だった
目を細めたマイキーは首筋に噛み付いた
噛み付くとキツく吸われた首筋がズキズキして痛んだ
「ここだけか…?」
「や…あっ…背中…も、」
思い当たる箇所を正直に話してしまった
最悪だ…
私は蘭さんに怒りが湧いてきた
なんでこんな事したの…
マイキーは私を引っ張り上げた
「…背後向け」
言われたとおり、マイキーの脚の間から片脚を抜くと後ろ向きに座り直す
その瞬間突き飛ばされ、ソファーに腕をついて突っ伏した
「マイキー!?嫌っ!!…痛いっ、ゃ…」
蘭さんが付けた場所に歯を立て皮膚を突き破る勢いだった
私はソファーに爪を立てながら痛みに耐える
その隙に下着を下げられ中途半端に脚に絡み付いていた
ぐちゅ…
「あぁ!…ーーっ」
マイキーの指が既に濡れていたそこに埋められていく
痛みと快楽の狭間で涙が滲んだ
