• テキストサイズ

Time to Time ーAS・Lー

第47章 怒気


「・・・なんだったんだ、今のは」

「・・・・・母ちゃんより怖え女だったんだな・・・」

「・・・いや鬼のような」

「ちげえよ、普段可愛らしいから忘れてたけど、あの子も海賊なんだよ今となっちゃ・・・」

「普段温厚なやつほどキレると手が付けられないってことだろ・・・ドリー!!!」

「お前、反省しろよ!?ユキちゃんの嫌がることばっかやりやがって!」

「そうだそうだ!そのうち殺されるぞマジで」

「いやあんたらも応援してたじゃん!!」

「そりゃお前、ユキちゃんが素直になれてんのかと勘違いしてただけであって」

「ああそうだ、もう目も当てられねぇくらいに嫌われちまったじゃねぇか!」

どっと笑いの沸く食堂に、サッチはひとりため息を吐いた。

「全く、やっぱお前らの班は解散だ!」

「そんな!隊長だって俺に期待してくれてたんでしょうー!?俺がユキの心の壁壊せるかもって!」

「全くの逆効果すぎて俺も反省中だ・・・今はエースがいるから大丈夫だし、ゆっくり慣れさせよう」

ハァ、とため息を吐きながらその額に手を当てるサッチに、ちぇーっと舌打ちをするドリー。

「違う意味では心開いてたんだけどなぁ」

「どこがだよ!むしろガッチリ閉めらてただろ!」

「いやいや、サッチ隊長、ユキのあの頑なな心の壁、後少しで崩れるはずだったんですよ!」

「・・・お前に少しでも期待した俺が馬鹿だった・・・とりあえず、しばらくユキちゃんには近づくなよ?今度は止めねぇぞ」

「あーい」
/ 217ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp