第46章 長男達の心配
「・・・・何してんだぃ、こいつらは」
「・・・・・・仲良くお昼寝中?」
サッチとマルコは、甲板を歩いているとふと目に入った、上からはみ出るそのブーツに見覚えがあり、ヒョイとその場所を覗き見た。
そこには、すやすやと気持ちよさそうに眠る末っ子2人。
まだあどけなさの残るその顔が穏やかに眠っているのを見て、サッチとマルコは顔を見合わせた。
「・・・・全く、こんなとこ見つけやがって・・逢引のつもりかねぃ」
「いやー、案外ユキちゃんの可愛いおねだりだったりして」
茶目っ気たっぷりに言うサッチに、マルコはため息を吐く。
「ったく、お前がユキにドリーなんかつけるからだろぃ」
「あ、やっぱまずかった?だってユキちゃん、なんも文句言ってくれなんだもん、隊長としちゃ寂しいもんでね」
「ユキとドリーなんか、相性最悪だろうよぃ。最近のユキのあの仏頂面。あれで取り繕えてると思ってるからまた・・・・」
「可愛いよねぇ・・・・・・全く、いつまで意地を張るのかね・・・一言サッチさん、お願いですって言やーすぐ放してやんのに・・・無理しちゃって。ユキちゃんは苦手って言うこともできないのかね」
「・・・・まぁそれも、消化できたみてぇじゃねぇか」
ユキの顔、見てみろぃと言うマルコに、サッチはじっとユキの眠るその顔を覗き込んだ。