第45章 変化
「エースも寝転んでみて、すごく、気持ちいい」
海風に揺られながら、ユキはエースに手を差し伸べる。そんなユキの手を見ながら、少し低い声で唸るエース。
「俺は一緒に日向ぼっこしてやるって言ったが・・・・一緒に寝るとは一言も__」
「日向ぼっこなのに、日向がないと意味ないでしょう?」
ね、と微笑まれ、エースは仕方ねぇなとため息を吐く。まぁ、暇を持て余していたところだし、こんないいとこで日向ぼっこするのも悪くはない。そう思いユキの手に導かれるままにその隣に横になった。
「・・・ああ、こりゃあ、寝ちまいそうだ」
サワサワと自信を撫でるその柔らかい風、暖かな日差し、海の凪ぐ音、仲間達の笑い声、足音、そして隣にいるユキの温もり。
全てに心地よさを覚え、エースはゆっくりと瞼を瞑った。
隣からすやすやと規則正しい音が聞こえ初めてからすぐ、エースもその迫り来る睡魔に身を任せた。