第45章 変化
ふと、島から帰った次の日にばったり会ったエースの様子を思い出す。確かに目の色が変わったことに目を丸くしていたが、特に何も言ってこなかった。
「!・・・じゃあエース隊長なんも言わなかったのか?!お前のその目に!?」
お前、という呼び方にピクリと顳顬が動く。しかしそれを悟られぬよう静かに返す。
「・・・普段通りでしたが。強いて言うなら、『目の色でこんな印象って変わるんだな』と褒め言葉をもらっただけです。・・・誰かさんと違って、エースは大人みたいですね」
「絶対ェ嘘だ!だって俺、あの人が「ユキの瞳、気に入ってたのに」って残念がってたの、知ってるし!」
「それでも、私に直接言ってこないところが、私は楽なんです!いいから、あまり構わないでください・・・・あなたと話すのは、疲れます」
「冷てぇなぁほんと」
後ろで残念がるドリーを置き去りにし、ユキはムカムカとするその胸を少しでも晴らすため、甲板へでた。