第45章 変化
・・・・サッチさん、どうして私たちを同じ班にするんでしょう」
「そりゃ、隊長も年が近いもん同士仲良くしろって思ってんだよ!な、これ終わったら釣りでもしようぜ!」
にっこり笑うドリーに、ユキは何の試練なのかと、自分たちを同じ班に分けた隊長を恨む。
「・・・・あいにく、あなたと遊ぶほど暇じゃないので」
「なんだ、エース隊長とまた逢引きかよ、つっまんねぇの」
「あい!?」
舌打ちまがいに言うドリーに、ユキはボッとその顔を赤くした。
そんなユキの表情に、ますます気に食わないというように、ドリーはグイッと顔を近づける。
「たまには俺とも遊ぼうぜ、ユキ」
そんな子供のような誘いに、ユキは大きくため息を吐いた。ここ数日で分かったが、このドリーという青年はどうやら異性に対する遠慮というものがなく、何かあればすぐに肩を組む、手を握るなど、スキンシップが激しい。
そしてさらに土足で人の心に入ってこようとする無神経さがあり、ユキは最初の印象然り、ドリーを苦手な部類から嫌悪の対象となるところまでもってきていた。
「・・・・・あなたと遊ぶくらいでしたら、エースと会う方が私にとっては有意義な時間になります」
「ひっでぇ!・・でもよ、エース隊長もその色、残念がってたぜ?」
「?そうは見えませんでしたが」