第43章 一目惚れ
「!・・・光ってる」
「・・・燃えてるみたい・・・・・綺麗・・・」
取り出したそのピアスに、赤い炎が宿っていることに、ユキとエースは顔を見合わせる。
真ん中の深く赤い石が光り、周りの薄い赤色の透明な石に反射し、燃えているように見えるのだ。
先程店で見た時よりも幻想的なその赤く燃えるピアスに、エースはユキに問いかけた。
「・・・・なぁ、なんでこれ選んだんだ?」
「・・・・・・・・秘密」
その頬が少し染まるのを見て、エースは自分の考えが当たっていることを知る。
「へぇ・・・そうか・・・」
「っ何、その顔」
「いや?嬉しいだけだ!」
きっと、その炎のような光りがエースに似てたから、なんてもうとっくにバレてしまっている。しかし、その気持ちを嬉しいと言ったエースに、ユキは少しドキリとした。それを隠すように、エースの手からピアスを奪い取る。
「あ!おい、俺がつけてやるって」
「・・・・え?」