第7章 火傷
「マルコ!生存者だ!」
エースがその少年を連れて帰ったとき、すでに空は白み初めていた。
「エース!!遅ぇよぃ!」
多分、火が鎮火する前には戻ると思われていたから、何かあったのかと心配してくれていたのだろう。甲板には、寝ずに待っていた仲間達がいた。
その中で、マルコはすぐに生存者と言われたその少年を見て、ふわりと抱き上げた。
「っ!!?離せっ!歩ける!!」
ジタバタと暴れるのを抑え込みながら、奥の医務室へと消えるマルコ。
「・・・・おいおい、あの小僧、大丈夫か?すげぇ火傷だったぞ、今の」
「まぁ、マルコに任せときゃ大丈夫だろ。女じゃなかったのが幸いだな」
「あぁ。傷が残る心配もない」
そう続く言葉に、俺も見てくる、と一言残し医務室へと向かった。