第40章 華麗な蹴り
そこで初めてユキの格好に気づいたエースは、その笑顔と初めてみる着飾ったユキに、目を大きく開いて固まった。
「・・・?エース?どうしたの?」
「・・・・・・・」
じっと下から上までユキを見るエースは、こちらを見守るナースたちに向けて親指を立てた。
エースの意図が伝わったナースも、同じように親指を立てながら答えた。
「ユキ、可愛いでしょう〜1番似合うものを着せてみたの!」
「おぅ!すげぇ似合ってる!ありがとな、ユキに付き合ってくれて!」
「いいえ〜それじゃ、ユキはエース隊長に任せますね〜」
お財布、お返ししまーすと投げつけたエースの財布は、預けた時よりずいぶん軽い。それにしっかり買い物してくれたんだとエースは満足する。
一方、屍となった男どもを踏みつけながら帰っていくナースたちに、ユキは置いていかれた・・・と少し寂しく思う。