• テキストサイズ

Time to Time ーAS・Lー

第38章 綺麗なお姉様


「・・・そっか!じゃあ行ってくるね!・・・・エース、また今度、一緒に回ろうね」

今回エースと一緒に降りると思っていたユキは、残念そうにそう返す。少ししておうっと元気の良い声を聞き届け、縄梯子を使い砂浜へ降りようとするユキの腰回りに、急に逞しい腕が回った。

「え」

「・・・なぁユキ・・・能力は、使うなよ」

いきなりのことに、振り返りながら尋ねる。

「・・・なんで?」

「・・・・・なんでもだ。いいな?」

やけに真剣なエースの表情に、ユキは不可解な表情を浮かべながらも、能力を使う機会など実はあまりないので気にせず頷く。

「・・・・わかった」

ユキの返事によしっと言いながら、グッとその腕に力を入れユキを抱えるエースに、何を、と見上げようとするユキは、一歩飛び出すエースの足と共に、宙に浮いた。

ふわ、とした浮遊間に、一瞬何が起きたのかわからない中、落下しだした自身の体にようやく理解する。

落ちているのだ、と。

「っキャアアアーーーーーー!!!!?」

一気に砂浜へと降り立ったエースは、抱きかかえたユキを下に降ろす。
/ 217ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp