第2章 居場所=三ツ谷隆
「俺さ、お前に蹴られた腹がまだ痛いんだよ」
「…それは自業自得で…しょっ!」
そう言いながら自分のお腹をわざとらしく擦りながらまたもや近寄ってくる修哉の横をはスキをついて横切ろうとした
「おっと、そう簡単に逃がすかよ!」
ドアへと一目散に向ったの手を後手で掴みながら楽しそうに笑った
「…っ!離して!」
「最近反抗的なんだよ!ちゃんとキョウダイの言う事は素直に聞けよ!」
ぐぐぐっと力を込めて修哉の手から逃れる様に暴れるにそう怒鳴った
「前にも言ったでしょう!アンタなんかキョウダイなんかじゃないっ!」
パンっ
キッパリと言われた言葉に修哉はカッとなって思わずの頬を思い切り叩いてしまった
突然叩かれたは弾みで近くにあった自分のベッドへと倒れ込んだ
(マズイ!叩かれた衝撃で頭が揺れる!)
慌てては起き上がろうとしたが頭がグラグラして意識が保てない
こんな所で意識を手放したら非常にマズイ
そう思うのだが 段々と目が霞んでくる
は意識を飛ばさないように奮闘するが 奮闘した甲斐もなく意識が途切れる
「やべ、ちょっと強すぎたか?」
倒れたままのを見下ろしながら悪びれも無く呟く
「抵抗してくれないと燃えないんだけどなぁ」
そう言いながら意識のないの上に伸し掛かる
「まぁこれはこれで…」
言いながらの服の裾から手を入れようとした瞬間
部屋の入口からドカっと大きな音を立ててドアがバタンと倒れた
そこにいたのは怒気を含んだ三ツ谷の姿での上に乗っている修哉を目に止めると迷うことなく襟首を掴んで修哉を突き飛ばした
「コイツに何してんだよ!!」
壁にドンと背中を打ち付けた修哉は痛みに顔を歪めたが突然現れた人物に怒鳴った
「はぁ?それはこっちのセリフだよ、何勝手に入って来てんだよ!」
「に頼まれたんだよ!15分経っても家から出て来なかったら上がって来ていいって」