第2章 居場所=三ツ谷隆
次の日の昼過ぎ、と三ツ谷は家の前に立っていた
昼過ぎならきっと2人は学校で家は誰もいないだろうと踏んで昼にした
「じゃあ外で待っているから着替えとか鞄に詰め込んだらすぐに戻ってくるんだぞ」
の被っていたヘルメットを受け取りながら心配そうな顔をして言う三ツ谷には小さく微笑んだ
「大丈夫、お昼過ぎだから誰もいないだろうし荷物纏めたら直ぐに出てくるから」
そう言うに三ツ谷はまだ心配そうな顔を向ける
「なぁ、本当に中まで付いていかなくていいのか?が不安なら俺はどこでも付いてくよ?」
よっぽと心配なのか三ツ谷は一緒に付いて行きたくてソワソワとしている
「平気、そこまで心配しないで そこ10分か15分の間なんだから」
小さくは笑うと家の中に入ろうとするが ふと足を止めて三ツ谷へと振り向いた
「なら、お願いがあるんだけどっ!…ー」
は玄関の鍵を開けると一目散に自分の部屋がある2階の部屋へと駆け上がった
部屋に入るとすぐさまクローゼットから大きめの鞄を取り出して数日分の着替えなどを詰め込めるだけ詰め込んでいった
「…こんなもんかな」
一通り詰め込んだ荷物をみて一息付くと、机に置かれた写真立てを手に取る
「ママを忘れるとこだった」
そう呟くとは母親と一緒に写っている写真立ても同じ様に鞄に詰めると満足した様にチャックを閉めた
夢中で急いで詰めていたので背後から向けられる視線にも気が付かないで
その視線に気がついたのはドアがバタンとしまってガチャリと鍵の音がしてからで気が付くのが遅れてしまった
「…やっぱこの時間帯に来た 待ってたかいがあったよ」
ジリ…と寄ってくる修哉には一歩後ろに下がる
「…この時間、学校のハズでしょ?」
「香織の奴がお前の事だから戻ってくるなら誰もいないであろう この時間帯だろって言ってたんだ」
言いながら一歩ずつ近寄ってくる
「そういうずる賢い事には感がいいのね 香織姉さんは…」
修哉が一歩近寄ってくるとは一歩下がった
距離を取りながらスキをついて逃げ出す方法を思案する