第2章 居場所=三ツ谷隆
「暫くはエマちゃんの家に身を寄せるといいよ」
「あの…でもいいのかなぁ…」
僅かに心配そうな顔を向けるに三ツ谷は笑みを向けた
「エマちゃんからの申し出だし 寧ろ楽しそうだったからお言葉に甘えておけよ」
そう、先程お鍋の席でエマが「はあの家から離れた方が安全だと思うの!」といきなり言い出して
「ちょっと余計なのが居るけど好きなだけいて!」
との手をガシっと握って力説していたのを思い出す
「それにエマちゃん家にいると俺も安心」
そう言って三ツ谷はの手をキュッと握った
「気の許せる子と一緒にいた方がもいいだろ?」
「…隆くんと一緒も安心するよ…?」
そう三ツ谷をじっと見つめてはポツリと呟いてほんのり赤くなった
その仕草に三ツ谷はぐっと我慢するように唇を噛んだ
「俺だって勿論と離れたくないし何なら俺の家にって言いたいけどそれはこの事が解決しないと駄目だろうって思うんだ」
三ツ谷の言葉にしゅんとなるに付け加えるように呟いた
「それに…両想いって分かっちまったから その…色々触りたくなっちまうし…」
段々と消え入る声の三ツ谷の言葉の意味に時間差で理解してがボッと赤くなった
「あ…じゃあエマちゃん家に暫くお世話になる」
「そうしてくれ あっ!マイキーにちょっかいかけられたら蹴り飛ばしていいから!」
三ツ谷はガシっと勢い良くの肩を掴んで真面目な顔で凄む
「マイキーくんが?まさかぁ、絶対にないから」
そう言うの顔を心配そうな顔で見つめる三ツ谷に小さく笑った
「明日、昼過ぎくらいに迎えに来るから」
「…うん、ありがとう」
「しっかり寝るんだぞ」
「ふふっ…隆くんもね」
インパルスに跨がる三ツ谷に小さく手を振るとの頬をひと撫でして「おやすみ」と言ってそのままバイクを走らせて赤いテールランプと共に夜の闇に消えて行った