第2章 居場所=三ツ谷隆
「三ツ谷ってタガが外れるとこっ恥ずかしい事を連発するんだね…」
お箸を持ったままエマは呆れたような顔をした
「エマ〜覚えとけよ、こーゆー奴に限って1度振り切ったら怖ぇ〜ぞ」
自分の器に具材を入れながら我関せずのように言うドラケンに同意するようにマイキーが頷いた
「は…はは…」
その会話を聞きながらは渇いた笑いを溢した
「ほら、 海老が好きだっただろう」
結局三ツ谷に有無を言わさず取られた器に何個も海老が入っていた
「こ…こんなに取ったらみんなの分無くなっちゃうよ!」
慌てて返そうとすると
「いいっていいって食っとけよ、誰も責めたりしねーって ケンチン肉足りない!」
「お前は少し遠慮しろっっ!」
モグモグとしながら言うマイキーはドラケンに空になった器を差し出していた
結局 終始ワイワイと鍋をつついて締めはうどんか雑炊かでドラケンとマイキーの言い合いになった
「ふぅ、お腹いっぱい」
「沢山食べれたようで何より」
ご飯を食べて暫くしたら三ツ谷はルナマナちゃん達が待ってるからと言って先に帰るとの事だった
はそんな三ツ谷を外まで見送りに着いてきた
エマと一緒に片付けをしようと思ったら3人に「後はやっておくから見送って来い」と言われ出て来た
「あの…本当にいいの?」
「いいも何も俺が直したい 完璧に直して持ってくるから」
ガサっと掲げたのはの制服が入った紙袋だった
ボタンが何個か外れた制服を見るのも嫌だったけどこのままじゃ着られないと思ったはエマに裁縫道具を借りようと声を掛けた
すると背後から三ツ谷が「俺が直すよ」と申し出てくれた
「制服も有り難いんだけど 明日いいの?」
オズオズと心配そうな顔のの頭をポンと叩いて三ツ谷は優しい笑みを向けた
「あんな家、一人で行かせる訳ないだろ 本当なら近づけさせたくもないのに…」
あの後、お鍋を食べながら今後について話してくれた
暫く家に帰らなくてもいいように着替え一式を取りに戻る