第2章 居場所=三ツ谷隆
「あっ!来た!ここ座って!ほら三ツ谷も」
「おっ、来たなお二人さん」
「こんばんわ、ドラケンくん」
言いながらエマの隣に腰を下ろすに三ツ谷は不満そうな声を溢した
「え?何では俺の隣じゃないの?」
その言葉にその場にいた全員が固まった
「え?三ツ谷ってそんな事を言うキャラだったっけ?」
エマがそう言うと三ツ谷がエマの言葉に反応するように にっこりと笑った
「言葉にしねーと駄目だって気付いたから」
タイミング逃したら困るしとエマの目を見ながらまたにこーっと笑った
「(これ絶対に前にウチが言ったこと根に持ってるよね)」
エマは三ツ谷に何も言えなくて同じ様ににこーっと笑った
「ねぇ、何で2人で笑い合ってるの?」
お互いの顔を交互に見ながらが戸惑ったような顔を見せると三ツ谷とエマは同時に「別に」と綺麗にハモった
「おい、マイキー 先に食ってんじゃねーよ」
ドラケンの横に座っていたマイキーは既にモグモグと口を動かしていた
「だってケンチン、肉が呼んでたんだもん」
「だもんじゃねーよ ほら、ちゃんと野菜も食え」
言いながら今度はドラケンがマイキーの器にポイポイ野菜を放り込んている
「ケンチン野菜は嫌だ 肉入れて肉」
「我儘いうな」
そのやり取りには楽しそうに小さく笑う
「やっぱりお鍋はみんなで食べると楽しいね」
そう言って嬉しそうに笑うの姿をエマは横で目を細める
「ほら、も早く食べないと無くなっちゃうよ?」
エマに促されて器を手に取ったは何を取ろうかなと鍋の中を覗き込んだ
すると目の前に手が差し出された
「ほら、俺が入れてやるから貸せよ」
手を差し出してきたのは三ツ谷では慌てて手でその動きを制した
「だ…大丈夫だよ、隆くん」
「…過保護過ぎだろ…」
「それを言うならお前もマイキーに過保護だろ」
ボソリと小さく呟かれたドラケンの声は三ツ谷に聞こえたらしくチラリと見遣った
「それに俺のは過保護じゃなくて愛情表現だ」
キッパリと言い切る三ツ谷には真っ赤になった