第2章 居場所=三ツ谷隆
翌朝、が布団からもそもそと抜け出すと綺麗に畳まれた2つの布団を見てまた最後まで眠ってしまったと思う
この前もそうであったが三ツ谷家で眠ると深く眠ることが出来て頭がスッキリとする
やっぱりこの家はどこか安心するのだろう
着替えてスルスルと扉を開けるとルナとマナがキャッキャと三ツ谷の足に絡みついていた
「こ〜ら、お前らちゃんと座っておかないと危ないだろーが」
「ルナが姉ちゃんのお皿持っていくの!」
ピョンピョンと跳ねるルナを真似るようにマナも同じ様に跳ねた
「マナも姉ちゃんの持っていくの!」
「そんなに沢山さん食べられねーから」
そう言いながら器用にオムレツをひっくり返す姿に「お兄ちゃんすごーい」と感嘆の声を上げていた
その光景をずっと見ていたいなとは思いながらじっと見つめていた
「おはよう、さん 良く眠れたか?」
「姉ちゃんお泊り!」
「言ってくれたらルナ達のお布団の真ん中空けてたのに!」
そう言って今度はに抱きついてくる2人には笑った
「ご…ごめんね、急にだったから言うの忘れちゃってたの」
「じゃあ今度は教えてね!」
「え?あ…うん」
思わず返事をしてしまったがそう毎回毎回は迷惑になるんじゃないかとチラリと三ツ谷を見ると目が合って微笑まれた
「ほら出来たぞ、座った座った」
テーブルに美味しそうな朝ごはんが並んでいて今日の朝ご飯も美味しそうだ
「ルナとマナは食パン半分こな」
「え〜ルナ1枚食べたい!」
「マナも!食べられるもん!」
「駄目だ、そう言っていつも半分残すんだから最初から半分こだ」
ブーブーと文句を言う2人をスルーしてパンにマーガリンとジャムを塗るとそれを半分にして互いの皿に置いた
「はい、いただきます」
「「…いただきます…」」
三ツ谷が手を合わせて言うと しぶしぶと言うように手を合わせて食べ始めた
その様子にはクスリと笑うと自分も「いただきます」と言ってフォークを手に取った