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キミしか見えない【東京リベンジャーズ】

第2章 居場所=三ツ谷隆




急いで自宅へと帰ってきた三ツ谷はゆっくりとドアの鍵を開けた


「あっ、お帰りなさい」


ヒョコッとキッチンから顔を出したは三ツ谷の姿ににっこりと微笑んだ


「…ただいま」


の顔に三ツ谷はほっとした様な顔をした
家族以外で「お帰りなさい」を言われて嬉しい気持ちになるなんて初めてだ


「ルナとマナは?」


靴を脱いで入ってくる三ツ谷には「さっきまで頑張って起きてる!って息巻いてたんだけど寝ちゃった」


「ははっ、そっか さんは起きててくれたんだ」


「あ…当たり前でしょう、この前みたいに失態は致しません!それに…三ツ谷くんにご飯用意しなきゃ」


そう言っては照れたように笑った


その言葉に三ツ谷は何とも言えない嬉しさがこみ上げた

「それは楽しみだ、じゃあ手を洗って来る」


そんな気持ちが顔に出ないように三ツ谷はそそくさと洗面台に向った




手を洗い終わって戻って来た三ツ谷はテーブルに並んだ料理に感動した


「じゃじゃ〜ん、今日はオムライスです」


テーブルに並んでいたのはオムライスにスープ、そしてサラダの盛り沢山だった


「おっ、オムライスか…これは…熊?」


オムライスにケチャップで描かれた熊にしか見えない動物の絵に指を指してに聞けば少し拗ねたような彼女の姿があった


「…猫」


「猫かぁ、あっ!よく見ればヒゲがあった!」


三ツ谷が取り繕う度に機嫌が悪くなるに三ツ谷は慌てて「い…頂きます!」と手を合わせた


「あ〜このオムライスの素朴な味って安心するよな〜」


そう言いながら三ツ谷はパクパクと口へ運んでいく


ずっと誰かに作ることしかしてこなかったから誰かに作ってもらうのがこれ程嬉しくて温かいとは思わなかった


「レンジでチンしちゃったからタマゴは少し固くなっちゃったけど」


「いや、美味いよ 誰かの食事は美味しい」


「…じゃあ今度は出来たてを作るね」
 

「え?」


の言葉に三ツ谷は持っていたスプーンを思わず落としそうになった


今度って事はまた食べられるのかと思ったら顔が自然に綻んだ





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