第1章 喧嘩するほど仲がいい?=佐野万次郎
「おい、マイキー、顔が般若みたいになってんぞ」
「煩いケンチン」
イライラをぶつける様にドラケンに投げやりに返すとドラケンにため息をつかれた
「その顔じゃ、まだケンカしてんの?」
集会終わりに近寄ってきた三ツ谷が呆れた顔を向けてやって来た
あの出来事から1週間、メールしても返ってこないし電話しても出ない
挙句の果てにあんだけ楽しそうに集会に顔を出してたのに一切出て来ない
「あ"ーっ!!不足なんだけど!」
仰向けに倒れるマイキーを見ながらドラケンもマイキーの横に腰を下ろした
「そもそも、お前が何で怒ったかもわかんねーんだろ」
ドラケンの言葉にマイキーはウッと声を詰まらせる
「は勢いでマイキーとの夜の事情暴露されて怒ってるんだよ」
「おい、三ツ谷 マイキーに考えさせなきゃ駄目だろ」
「だっていつまで経ってもどうせわかんねーままだろ」
ドラケンの言葉に苦笑いを浮かべて三ツ谷はマイキーを指す
「それにほら、まだわかってねーみてーだぞ」
三ツ谷に言われてドラケンはマイキーを見ると顎に手を当てて首を傾げたマイキーの姿があった
「つまりアレだろ?マイキーのバブに跨んのとお前の上に跨んのを引き合いに出すなって事だろ?」
少し離れた所で場地が千冬と話してるのを止めて「俺でも分かるわ」と笑った
「何でそんな事で怒んだろ、本当の事だろ?」
僅かに眉根を寄せたマイキーにドラケンは額にデコピンを当てる
「ケンチン痛い」
「あのなぁ、普通は夜の事情なんて暴露されていい気はしないだろ」
「俺は気にしないよ?寧ろは俺のモンって認識させてるみたいで好き」
にへらってだらしなく笑う姿は本当に総長かっていうくらいに威厳がない
「それはお前だけだろ、みんながみんなオープンだと思うな」
「それにマイキーがそんな話してるのを聞いたら周りがで想像すんの分かってんのか?」
付け加えるように三ツ谷が言うとマイキーの額に青筋が浮かんだ
「あ"?そんなん想像してみろ、殺すぞ」
「だったら言うなよ」
そう言うとドラケンはマイキーの頭を人無でした