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キミしか見えない【東京リベンジャーズ】

第2章 居場所=三ツ谷隆



「姉ちゃん、次に会ったらお絵描きしてくれるって言った!」


「マナ達ずっと待ってたんだよ!」


と2人が口々に言うもんだから


「じゃあ、ちょっとだけ…」


とチラリとこちらを見ながら口にした


その仕草に もしかして助けて欲しいのか?と思ったが敢えて気が付かないフリをした


「悪いな…コイツら言い出したら聞かねーんだ」


と笑った


折角会えたんだからもう暫く一緒にいたいじゃないか


家に着くと早速2人はさんを真ん中にキャッキャと楽しそうにしている

俺はその間に飲み物を用意しようとキッチンへと移動した


「わぁ姉ちゃん、可愛い猫さん」


「あ、それ熊なの」


「ルナにはキツネさんだ〜」


「それ犬なの」



背後から聞こえる不可解な会話に首を傾げながら俺はヒョイっとさんが描いたであろう独創的な動物が紙に描かれていて思わず2度見した

しかもは何故自分が描いたものとルナとマナの言う動物が一致しないのかと真剣に絵をじーっと見つめるとコテンと首を傾げた


「ぶふっ…!」


その姿が何だか可愛く見えて思わず吹き出してしまった


「…やっぱそんなに変…かな?」


「いや、独創的でいいと思うよ…ぶふっ…」


眼鏡の奥からチラリと見える彼女の上目遣いに照れ隠しの様に口元に手を当てる様子にさんはお絵かき帳を差し出した


「そんなに言うなら三ツ谷くんが描いてよ」


頬を膨らました彼女に渡されたお絵かき帳に俺はスラスラと動物を描いた


「う…上手い…」


返されたお絵かき帳を持つ手がプルプルと震えながらさんが言うと


「お兄ちゃんはね〜上手だよっ」


「あのねあのねっ!マナ達のお洋服も作ってくれるんだよ!」


交互にそう口にする言葉にさんは感嘆の声を上げた


「凄いっ!三ツ谷くん器用なんだね」


目を輝かせて言うさんに俺は嬉しそうに笑った


「ただ好きなだけだよ」


そう言うとチラリと時計を見るとしまったと言うように慌てた













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