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キミしか見えない【東京リベンジャーズ】

第9章 私はモブになりたい




「う〜ん…昨日は散々だったなぁ…」


テクテクと1人学校へと向かう通学路をノロノロと歩く


昨日全速力で帰ってきたは遠くで見るだけで良かった彼らと真正面から向かい合って言葉を交わしたという出来事に今更ながら気持ちが昂ぶってしまい、結局眠りについたのは朝方だった為 欠伸を噛み締めながら重い足取りで足を進める

は突然の生前の記憶のフラッシュバックより生身で会うことが出来た架空の人物が現実のものとなって目の前にいた事に感動を覚えていた


(これで昨日の出来事を糧にこの世界で新しい自分として生きていける!)

何故死んでしまった自分の記憶が新しく生を受けて過ごしていた『私』の頭の中に入り込んで来たのかは良く分からないが、これは神様が次の人生は上手く生きろと与えてくれたチャンスなのかもしれないと勝手に思うことにした


学校の門をくぐり、下駄箱へと靴を入れて自分のクラスへと向かう


記憶がごちゃごちゃしてて戸惑うかと思ったが 体は覚えているらしく迷いなくクラスへと向かった

教室へと入ると何故か視線は感じるが 話しかけて来る気配はなかった


少し心の中で引っかかるが気にすることもなく自分の席へと座った


「ちょっとさんっ!」


席に着いた途端 数名の女の子に囲まれた


「? おはよう?」


疑問形の様に首を傾げながら挨拶をするに目の前にいたポニーテールの女の子は怒った様に怒鳴った


「朝来たらすぐに私の席に来なさいよ!宿題してきたんでしょう?」


宿題?あぁ、思い出してきた この子達は毎回私のしてきた宿題を取り上げてまる写しをしていたんだった


「ええっと…はいはい」


そう言いながらゴソゴソとランドセルの中から宿題のノートを取り出すと すぐに奪う様にバシっと取られた


「早くよこしなさいよ!先生来るでしょ!」


言いながらノートを開くと必死に自分のノートな写し出した


その様子をじーっと見ていたはボソッっと彼女の頭の上から呟いた


「…答え写したって身に付くものでもないし頭も良くならないのにね」


その言葉にピタっとノートを写す手が止まった












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