第9章 私はモブになりたい
「はぁ?いきなり出てきて何なの?いったい」
「だって今の悪い事する人が良く言う言葉だってママが…」
子供らしく子供らしくと考えながらの口調は思ったより恥ずかしい
「それ、じょーれーいはん?なんでしょ?」
「そ…そんな言葉 子供に教えるなんてどんな親よ!」
違反というワードにビクっと反応しながらも相手が子供だからと食らいつく様子に嬉しそうな振りをしながらは口を開いた
「悪いモノをやっつけるお仕事してる人だよ」
と笑顔で答えた
「え…それって…「ヤバいって!!それ絶対に警察だよっ!行こっ!」
リーダー格の女の子がの言葉に戸惑っていると、近くにいた女の子が慌てるように彼女の服の袖を引っ張ってズルズルと引きずっていた
は姿が見えなくなった方向を見ながらポツリと呟いた
「悪いモノをやっつける看護師さんですよー…」
そもそも、は警察なんて一言も言っていない勝手に勘違いして勝手に慌てたのは向こうだ
「…そんなに慌てて逃げなくてもいいのに…」
「やましい事してる自覚あるから逃げんだろ」
「それはそうだけ…」
ど という言葉を飲み込んで声が聞こえた背後を勢いよく振り返るとそこには直面したくない光景があった
「よっ、また会ったな」
そう言いながら手をヒラヒラと振る人物からは思わず後ずさりをした
「おら、マイキー いきなり話し掛けるから昼間みたいに逃げられんだぞ」
「ひっ…!」
いつの間にか後ろに立っている人物の大きさにビクっと肩が揺れた
「はぁ?そういうケンチンだって急に後からデッカイヤツが来てビビってるじゃん!」
マイキーと呼ばれた人物はプクっと頬を膨らませて抗議しているが この状況の中でが思った事は1つだけ
どっちもどっち!!