第8章 どんな君も=佐野万次郎
ところかわって某居酒屋ではよくある飲み会の場があった
「そんじゃあ乾杯〜!」
お決まりのようにアルコールを掲げる姿は飲み会あるあるだ
「いやぁ、まさか榎本さんが参加してくれるなんて思わなかったよ」
手に持ったアルコールを飲みながら目の前の席に座っている華蓮に嬉しそうに話し掛けた
「あ…たまにはいいかなと思って…」
「そうだよ〜本当、たまにだもんね」
隣にいたポニーテールの少女 瑠衣が話しかける 彼女は華蓮と同じ学科で同様良く一緒に行動する友人だ
「それに…王子くんも参加するなんて珍しいよねぇ」
瑠衣の隣に座っている茶髪で肩まであるストレートな髪の少女もまた華蓮が良く一緒に行動する友人だ
「あ、ボクは華蓮ちゃんの付き添いだから気にしないで」
「またまたぁ、ウチの学科でも有名だぜ?榎本さんにピッタリくっついてるイケメン」
向かい側に座っている男子学生の一人がを見ながらそう零す
「違うよぉ、ワタシが王子くんにくっついてるんだから」
ギュッとの腕に抱きつきながら言う華蓮に「ハイハイ、ラブラブだなぁ」と周りは終始穏やかだった
「でもさ、そんなに王子くんにくっついてたら華蓮ちゃんは彼氏出来た時に相手に嫉妬されそう」
クスクスと笑いながらそう言う瑠衣に華蓮はフルフルと首を振った
「まず作る気もないし王子くん以上はいないもん」
「華蓮ちゃん盛りすぎ」
キッパリと言い切る華蓮には苦笑いを落とした
「あっ!じゃあさじゃあさ王子くん抜きで考えた時に理想のタイプってあるの?」
向かい側で手を上げながら質問してくる男子学生に華蓮はう〜んと考えながらポツリと呟いた
「…年下?」
その言葉にはピクリと誰にも気が付かれない程度に反応した
「うわ〜俺達全滅じゃんっ」
冗談交じりに返ってくる言葉に華蓮は「残念」と同じ様に冗談交じりに返す華蓮を見ながらは愛想笑いを浮かべていた