第8章 どんな君も=佐野万次郎
「はね、アタシの為に王子様スタイルを貫いてくれてるの」
「?どーゆー事だよ」
「アタシね男の人が苦手なの」
そう苦笑気味に言う華蓮は独り言を呟く様に話し出した
華蓮は小中高とエスカレーター式の女子校に通っていたそうだ
だから女の子と接することはあっても同年代の男の子と交流は中々なくてどう対応していいのか分からないらしい
「でもいつもグループでいるよな それは平気なの?」
マイキーが良く見る光景はや華蓮が男女混じって行動している姿だった
「あぁ、それはグループでいる方が分け隔てなく話してる様に見えるでしょ?」
実際はや他の女の子と話してばっかりなんだけどねぇと笑って華蓮は言った
「はね、少しでもアタシが怖がらないように側にいてくれてるの」
マイキーは華蓮の話を聞きながら何ともらしいと思った
率先して誰かを助けようとする彼女を想像するとマイキーは思わず小さく笑ってしまった
「でもそろそろワタシも頑張って離れしないとなぁと思って」
小さく笑うマイキーを見て釣られる様に華蓮もまた笑みを溢した
「あ、そういえば男苦手なのに俺とは平気なの?」
苦手だと言っていたのに華蓮なのにマイキーには普通に話しかけてきた事に首を傾げて尋ねた
「あぁ、君は明らかにに夢中じゃない?自意識過剰かもしんないけどそういう他の男の子達みたいに下心で見ない所が平気」
「うん、俺はに夢中」
恥ずかしげもなくそう切り替えしてくるマイキーに華蓮は楽しそうに笑った
「…君みたいな子が現れてくれて良かった」
「マイキーでいいよ、俺たちダチだろ?」
「わぁ、まともな男の子の友達なんて初めて」
「…なんだそりゃあ」
以外な返しにマイキーは思わずプッと吹き出してしまった
「じゃあ、友達記念にの情報教えてあげる あの子ね隠してる様だけど相当甘い物好きだとみた」
「あっ、それ分かる!甘い物見てる時 目が輝いてるよな?」
華蓮の言葉にの行動が思い出される