第8章 どんな君も=佐野万次郎
「あ、大丈夫 男の人に抱きつかれるのは慣れているから…」
引き剥がしてくれたドラケンにそうが言うと首根っこを掴まれていたマイキーが暴れ出した
「はぁ〜!?慣れてるってどういう事?俺の他に抱きつく奴がいるって聞こえるけど!」
「えっ?まぁ、いるっちゃいるけど…」
いきなりマイキーが騒ぎ出すからはその圧に気圧されてポロッと口から出た
「ソイツどこの誰!ちょっと蹴り飛ばしてくるから!」
「お前が言うとシャレになんねー」
三ツ谷がそう小さく呟いたがマイキーには聞こえてないようでバタバタとまだもがいていた
「…う〜ん、どこって言われても海の向こうかな?」
「は?」
「ボクの事抱きしめるのは父くらいしかいないよ」
「…父親…」
の言葉にピタッとマイキーの動きが止まる
「そりゃあマイキーでも蹴り飛ばせねぇな」
クックッと可笑しそうに笑うドラケンくんの横で三ツ谷くんが同意するように頷いていた
「それ以前に誰でも彼でも蹴飛ばしたら駄目だよ…痛いでしょ」
「え〜…だって「マイキーくんの足が痛くなるよ」
不機嫌そうに頬を膨らませていたマイキーはの被せて聞こえた声にみるみるご機嫌になり
「何?ってば俺の心配してくれてたの!?」
「え?そりゃあ蹴ると誰だって痛い…」
「マジ嬉しい!!」
ガバっと勢い良く抱きつくとはまたどうしていいのかわからない様な表情をした
「…なんか面倒くせぇくらいにさん懐かれたな…」
「…だな」
2人の様子を眺めていたドラケンと三ツ谷は小さくお互いにそう呟くとに憐れみの目を向けていた事をは知らない